先日、俺らみたいな人間を一言で「実は自信ないくせに自意識過剰」とぶった切ったが、
俺がそうだったのはまぁ結構昔の話である。
2005年の9月~10月くらいまではこの状態だった。
自意識過剰とはつまり他人を過剰に意識するということと同義である。
よく言われるように他人を意識することではじめて自分を意識することができるからである。
なんか理屈っぽい説明だが、自分のことを少しでも自意識過剰のケがあると思う人は、
このことを感覚で理解して頂けると思う。
そしてさらに自信がないときた。
そういう人間の心理は決まってくる。期待の矛先を他人に向けるのである。
他人の手によって(喝采を送られるだとか愛されるだとか)、自分の自信を確立したいと望み始める。
ただ、このテの人間は往々にして空気が読めない傾向があるので、
期待が裏切られることが多い。
周知の通り、周囲は空気が読めない人間に賛辞は贈らないからである。
これでは自分は自信がつくはずもなく、
さらにタチが悪いことに周囲への不信感となって自分と周囲を襲う。
周りの人間からしたらいい迷惑である。
俺は物心ついた時からこのケがあった。
そして自分に賛同しない人間を「まああいつの言うことは気にしなくていいや」と切り捨てられるほど自分に満ち足りては無かった。
バンマスをやっていた2004年を振り返ると随分威圧的だったなあと思うが、
その気持ちの裏返しだったのだ。
2005の3月くらいには不信感がたまりまくって、
あるひとつの究極である「もはや誰にも期待しない」というスタイルを身につけるまでに至った。
期待しなければ何が起こっても気が楽だろうという話である。
なもんで同時期にあった春合宿などではもはや積極的に人との関わり合いを断ち、
最終日の打ち上げでは最初の「儀式」が済んだら即自分の部屋に鍵をかけて寝るという今考えると信じられない暴挙に及ぶ。
一人で天井を見ながら「ぐわー楽だこりゃー」と小さく漏らしたのを覚えている。
ただこの状態は思ったより遙かに壮絶で、たしか2週間くらいしかもたなかった。
シンジくんくらい耐性があるとこれでも生きていけるのかもしれないが、
人が元来もつ「寂しがり」という感情を人並に持ち合わせる俺の精神力では全く耐えきれなかった。
嘘でもいいから周りに人が欲しかったのである。
俺は未だに合宿と聞くと嫌なイメージが払拭できていない。
結局他人に期待するループに戻って山野を迎えることになる。
こんな状態でダークをやり続けた。これはもはや罪を犯していたのと同義だ。
2004と2005のメンバー全員に、特にリズム隊の福井と西畠両氏には土下座して許しを請いたい。
そんなこんなでダークやってた時期は相当苦しい思いをしたものだが、
なにがきっかけか2005の後半になってから次第に気が変わってきた。
たぶん、自分のライフワークであるベースの評判が次第に良くなってきたからだと、今では思う。
「あ、俺、自分に期待していいのかもしれんな」
と思い始めた。
自分に期待できるようになると、うまく自分で自分をノせられる術が身についてくる。
皮肉な話だが、自分に期待できるからこそ、全部「自分のせい」だと思えるようになるのだ。
これは画期的。
「他人のせい」だと思わないからだ。
今までたまりまくった周囲への不信感は、姿を消せる。
その時ようやくジャズ系の連中が怖くなくなった。
1回生のころけーじさんと
「お前人間嫌いだろ」「はいそうなんです」という会話を交わした人間は、
ようやくグルービンさんに
「間違いなく人間好き」と言われるようになった。
俺がこうなったのは、どんな状況だろうがベースに対する努力は絶対に続け、
それが認められたのがきっかけだった。
こういう経験があるから、何か一つのことに努力することは大事なんだと思う。
さて、今は自分にめちゃめちゃ期待している。
かと言って自信過剰でもなく、程よい謙虚さを持ち合わせている。
いまや自分も他人も嫌いじゃない。
けっこう気分いい状態が続いているのだ。
なんだか無敵感も漂うが、しかしちょっと行き過ぎている感もある。
他人に期待しなくなってしまったからだ。
「なんでも自分で解決していくぜ」と思ってしまっている。
今はまだ過渡期なのだ。
本当は「自分にも期待しかつ他人にも期待する状態」がいい。
他人に期待しないのも結局孤独だからね。
そして、これは勘だが、その比率は7:3くらいがいい気がする。
来年から社会人になる。
一人で仕事はできない。他人に期待する必要も必ず出てくる。
1年、5年、10年と仕事を通して社会と接し続けた結果、
その時その時、俺が何に「期待」しているか。
今から楽しみである。
2007/11/05
期待の矛先
時刻:
4:42
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1 件のコメント:
初めてコメントさせていただきます。
個人的に思うところがあり、googleに検索をかけて彷徨っていたところ、この記事に行き当たりました。
確固とした意識も自信も無いから、他人との関わりのなかでしか自我を見いだせない。
多くの人が持つ悩みを一部の隙も無く言語化されていて、非常に感心させられます。
今後も訪問させていただきます。
よろしくお願いします。
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